§ 一〇〇式機関短銃。
今回のミリなお話は、旧日本帝国陸軍の短機関銃“名古屋造兵廠 一〇〇式機関短銃”であります。><> ![]() マニアックすぎるので画像を添付してみたであります。(´・ω・`)ゝ” 基本コンポーネントは、帝政ドイツ陸軍のBergmann MP18(ベルグマン MP18)とされています。採用は九九式小銃と同じ年の昭和14年で、一〇〇式も九九式と同様に開発年数20年という、長い歳月を要しています。 しかし、初期の採用形式はなんとも曖昧な“準”制式とされ、制式採用されたのは島嶼戦が始まっていた昭和16年でありました。採用云々には、様々な要因と憶測があり、「当初からこの短機関銃があれば状況は変わっていた」と第二次世界大戦敗因の一つとして理論付けさえされる事もあります。 ただ、日本陸軍は日露戦争で帝政ロシア陸軍の新兵器“機関銃”にシバキ倒された事で、世界の陸軍に先駆けて機関銃を導入した国でもありましたし、当時の日本人の体格には合わないとされている長丈の三八式小銃と三十年式銃剣は、諸外国の大柄な兵隊さんとの白兵戦でその長さを以ってリーチの不利をカバーするものでもありました。 どういう事かと言いますと、ちょっと話は飛びまして第一次世界大戦中(WW1)の欧州戦線・・・。 当時、ドイツ陸軍は突発的な接近戦を強いられる塹壕戦の真っ最中。 そこはボルトアクション式小銃で一撃を喰らわすよりも、圧倒的火力で相手をフルボッコにする必要がある戦場でした。 そこでドイツ陸軍は、ライフル弾よりも小型で大量の弾薬でも携帯が容易な拳銃弾を使用し、極所でも取り回しが良く連射も可能とマルチツール的な小銃を開発しました。それが世界初の短機関銃“MP18”でした。 余談ですが、一方の対戦国は“塹壕の掃除屋”ことWinchester M1897“trenchgun”(ウィンチェスター M1897“トレンチガン”)を持ち込み対応しました。※いわゆるショットガンです。 その後、短機関銃の威力を身を持って体感した対戦国は、アメリカ陸軍がAuto-Ordnance Thompson M1928(トンプソン M1928)、イギリス陸軍はRSAF Enfield STEN(エンフィールド ステン)という短機関銃を開発し以後の実戦へ投入します。 他の国はというと、1938年にフィンランドへ侵攻したロシア陸軍がフィンランド陸軍のスオミ M1931(Suomi M1931)に苦しめられ、その教訓からMP18をモデルにしたPPD-34/38の派生改良型であるCCCP PPSh-41を開発することになります。 因みに、ドイツはWW1の教訓を生かし、最終的に短機関銃の名機であるERMA-Werke MP40 “Schmeisser”(エルマベルケ MP40“シュマイザー”)へ辿り着きます。 えーw、要するに戦場というものは、軍隊が多種多様な条件で“戦争をお勉強する場”である訳で、日本陸軍は日露戦争後のWW1で登場した短機関銃と運悪く(運良く?)相対することがなく、その後の大陸戦線でも短機関銃よりも射程の長い小銃の方が“分”が良かった訳であります。 ただ、仮に短機関銃の有効性を見出したとしてもドイツがそうであったように、日本も資源面から下士官以下の兵隊さんにはボルトアクション式のライフルしか携帯させることは難しかったでしょうし、更にドイツと違い工業力も貧弱でしたので短機関銃を下士官以上に携帯させようとしても、需要と供給のバランスを取るのは難しかったことでしょう。 さて、一〇〇式の性能はといいますと、全長は諸外国の短機関銃よりも長いものでしたが、取り回しには申し分なく重量も比較的軽い部類でした。初期型では、日本陸軍の“十八番”である『銃剣取付装具』、『二脚(バイポット)』、1500mまで射撃できる『タンジェントサイト』が装備されているというなかなかの“面白武器”でしが、これらの装具は実戦で全くもって不必要で中期型より廃止され、後期型ではサイトも有効射程である100m固定となりました。 一〇〇式は、南部十四年式拳銃の実包である8mmNANBU弾を使用していましたが、これがまた威力が弱く、その経緯から装弾不良等の問題があり後期型では改善が加えられました。最終的に派生改良型も含めて1万丁程の一〇〇式機関短銃が製造されましたが、戦果は皆無に等しく、唯一はテ号作戦(高千穂空挺隊)や義号作戦(義烈空挺隊)における挺身作戦で使用されたという記録が残っています。 最後に、“たられば”の世界で言えば仮に制式採用され、島嶼戦用に下士官クラスに行き渡っていれば、戦局に少なからず影響はあったことでしょう。(´-`).。oO(・・・タブンネ) 一〇〇式機関短銃テクニカルデータ 製造 名古屋造兵廠 銃器種別 サブマシンガン 全長 872mm(銃剣装着時1260mm) 重量 4220g(前期型) 銃身長 230mm 使用弾薬 8mmx12(8mmNANBU) 装弾数 30発 動作方法 ガス直圧作動方式フルオート 発射速度 450発/分(前期型) 有効射程 300m(最大600m) おしまい。 |





